AIの次を行く企業、AISing(エイシング) の経営者に20代理系女子が直接インタビュー!

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経営者ってどんな人生を送っているんだろう…

 

経営者はたくさんの人を指揮し、自分がもつビジョンのために突き進んでいるイメージがあります

でも、実際のところどうなのか気になりませんか?

 

そんな、ちょっとした疑問を解決するために、様々な経営者に理系女子なまっちゃ(@namatcha_)がインタビューしていきます

第一弾はエッジデバイスに組み込むためのAIアルゴリズムを生み出しているAISing(エイシング)大業取締役CEOの出澤純一さん

 

今流行りに流行っているAIとはちょっと違ったアルゴリズムを取り入れているエイシング

エイシングの事業内容とともに、出澤さんがなぜ会社を立ち上げたのか、学生のときはどんな人だったのか独占インタビューしてきました

今を駆け抜けるベンチャー企業の経営者が何を思い考えているのか、この記事を読んで知ってもらえればと思います

なまっちゃ
AIの勉強してきたけど、それでも理解するのは難しかった…読んでくれる人理解できるかな…笑

 

AISing(エイシング)とは?

 

株式会社エイシング AISing Ltd.

​代表取締役CEO:出澤 純一(CEO)

取締役:金 天海

取締役:竹居 邦彦

取締役:大場 正利

〒107-0052
東京都港区赤坂6丁目19番45号赤坂メルクビル1F
設立:2016年12月8日

 

AIでエッジデバイスから世界を変えるAISing(エイシング)

エイシングは、AIと機械工学のプロフェッショナルが集まったベンチャー企業です

「ものづくり」に応用しやすいAIアルゴリズムの開発を行なって12年

エッジデバイスに組み込むことができるAIアルゴリズムを生み出しました

 

エッジデバイスとは、別々のネットワークの間で通信を行い、データの統合や同期などをシームレスに行う機器のことをいいます

IoT(Internet of Things)技術に組み込まれることが多く、指の先に載せる温度センサーや自動車や建設重機などもこのエッジデバイスに含まれます

 

このようなエッジデバイスを中心にAIアルゴリズムを組み込み、より効率的に利便性を高めていく仕組みを作っているのがエイシングなんです

なまっちゃ
いろんな機器に人工知能を取り入れて、動きをその時環境に合わせることで、人々が快適にその機器を扱うことができるようにする取り組みってことかな(がんばって簡単に言ってみた…)

 

エッジデバイスに組み込めるAIアルゴリズム・DBT

そのエッジデバイスに組み込めるAIアルゴリズムがDBTです

DBTとはディープ・バイナリー・ツリーの略

機械への組み込みを前提に開発したAIアルゴリズムです

 

 

  • 超軽量で動作する
  • 高速データ処理
  • リアルタイム学習をする
  • スタンドアローン(他の機器に依存せず単独で動作する機能)

がDBTの特徴です

 

DBTは他のAIアルゴリズムと何がちがうのか…

正直、事前調査ではよく理解できなかったので(笑)、実際に出澤さんに聞いてみました!

なまっちゃ
記事を読んだんだけど、わたしの知能では無理だった…あまり記事が掲載されてなかったんだよね…

 

オンライン型の学習を行うから効率がいい

ー DBTは他のAIと何がちがうのでしょうか?

出澤さん:私たちが作っているAIアルゴリズムと、他の企業が作っているAIアルゴリズムの違うところはオフラインかオンラインかということです。

 

ー オンラインと聞くと「ネットに繋がってること」を想像してしまうのですが…オフライン・オンラインとはどういう意味なのでしょうか?

出澤さん:これはネットに繋がっているかどうかのオン・オフではなくて、継ぎ足し学習がオンタイムにできるかどうかのオン・オフを意味しています。AIに学習させるときって、1万レコードくらいのデータを何回も学習させてAIを作り上げていきますよね?もし5千ほどの新しいデータが追加できたら普通の機械学習だったらどうするかわかりますか?

 

ー もう一回、一から全部学習し直さなきゃいけないですよね…追加はできなかった気がします

出澤さん:そうなんですよね。普通の場合は、もし5千の新しいデータが追加されたら、今までの1万のデータとくっつけて1万5千のデータとして学習し直さなければいけません。なぜなら、今までの1万のデータは最適化されて作られているので、新しいデータとくっつけようとすると壊れてしまうんです。

メンテナンスをしなければいけないんですよね。つまり、昔と今のをつなぎ合わせて、もう一回学習しなおす必要があります。追加でそこだけ学習ってことはできないんです。でもこれってすごい効率悪いことですよね?エイシングのDBTは、1万のデータ学習したあとに新たに5千のデータがきても、アルゴリズムになげればメンテナンスなしにそのまま学習できます。つまりDBTを使うとコストを最小限に抑えて機械学習できるということなんです。

 

ー かなり画期的なシステムですね!データ量がかなり膨大になってくると、情報が追加されるごとに学習時間は正比例的に長くなっていって、オフライン型だとだんだんと学習スピードが遅くなり非効率になっていくということですよね。それをなくしたのがDBT。すごい!

出澤さん:実は、この仕組みは私が思いついたものではありません。昔からオンライン型のAIアルゴリズムってあったんですよね。パッシブアグレッシブアルゴリズムとか、パーセプロトンとか…。でも、これらはチューニング(人工知能の改良のためにデータやパラメーターなどを調節すること)が必要でした。またベンチマーク試験で使われる文字認識分類問題をオフラインで学習した場合に正答率が96%なのに比べて、従来のオンライン型は65~70%です。オンラインだとチューニングも必要だし正答率が悪いならオフラインでいいかとなっているのが、今オフラインが企業で選ばれている原因なんです。

 

ー 正答率がオフラインの方がいいなら、企業はそちらを選んでしまいそうな気がするんですが、DBTの正答率はどれくらいなんでしょうか?

出澤さん:DBTはアルゴリズムを改善していった結果、チューニングは必要なくなり文字認識分類問題で90%くらいまで正答率をあげることができました。他のAIベンチャーが取り扱っているようなディープランニング系とは全くの別物です。これができたおかげで、コンテストで賞はいただくことができ、企業としての技術レベルの証明はできたと思います。

 

===

数々の賞を総なめするエイシング

 

入り口には数えられないくらいの賞がありました

 

 

なまっちゃ
(あれ…これ、野田議員だ…)

 

周りはオフライン型のAIを取り組んで行くなか、エイシングはオンラインを目指していった…

すごい長時間だったけど、これだけ継続的に取り組んでいたから、他の企業が真似できないのだなと感じました

なまっちゃ
オフライン型に時代が進んで行く中でも、オンライン型がいいと信じて突き進んでいった。流されなかったのすごいな…

 

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詳しい説明をしている記事・メディアが少ないAISing(エイシング)

インタビューに行くということで、事前にいろいろリサーチしようとしていましたが、エイシング・DBTについての記事が本当に少なかったんです

詳しい事業内容に触れた記事は、ほとんどと言っていいほどありませんでした

(記事はあるものの、詳しく書いてあるものはほとんどなく…)

 

ー なぜ、これほどまでDBTを説明している記事が少ないんでしょうか?

出澤さん:説明してもわかってくれる人がいないんですよね。

 

ー 確かに…今話を聞いてても2割くらいしか理解できてない気がします笑

出澤さん:AIの今後などについては話すことはよくあるんですが、DBTについては話すことはほとんどありません。それは、本当にAIの研究をやって苦労してくれた人しかDBTの良さをわかってくれないからです。研究機関や大企業で研究をやっているような人が、DBTの魅力をわかってくれるんですよね。

 

ー 理系出身の私が聞いていてやっと…って感じなので、そうではない記者の方が聞いたら、説明だけで時間がすごいかかってしまいそうですね(笑)

出澤さん:メディア露出が少ないのは、単純にエイシングのやっている事業がメディアや素人ウケがよくないからなんですよね。一言でDBTとは何か表してって言われても難しいですし、なんとか「超高速エッジAI」ですと言ってもピンときてもらえないしで。あと、共同研究している企業さんには公表しないでくださいと言われることが多くてユースケースが示せないのもあるかもしれません。デモもインパクトあるやつないですしね…DBTのことを説明して響く人は、本当にAIを一通り触ったことがある人だけなんです。

 

ー この記事でも商品の写真を載せたいと思ったのですが、「これ!」といった形になる写真がありませんでした(笑)エイシングは中身の部分を作っているから当たり前のことなんですが、メディア側としては表現しにくいのかもしれませんね

 

なまっちゃ

でも、そういったものでも理解してくれている人にはしてもらえてて、数々の大企業と共同研究をしているエイシング。「メディアで宣伝しなくても大丈夫なんですよね」と言う出澤さんの発言もわかるような気がしました

 

 

他のAIとは違う雰囲気なDBT

エイシング

 

ー DBTは他の多くのAIを取り扱っている企業とは違うということがわかりました。では、なぜ他と違うAIを作ろうと思ったのでしょうか?

出澤さん:当たり前ですが他と同じことをやっていたら、その業界で勝つことはできませんよね。私たちはここ最近のAIの流行りよりも12年前からDBTを育てるために事業を進めてきました。だから最近から取り組みはじめている企業はエイシングには追いつけないと思いますね。大学の研究時代から、このDBTの元になることは考えていましたからね。

 

ー 学生時代から他の人と違うことを好んでいたんでしょうか?

出澤さん:そうですね。昔から人と違う物を選んでいました。みんなが選ぶものを選ばなかったり、進路も他の人とは違う道を選んだりしていましたね。だから今、会社を起業して経営者になっているのかもしれません

 

研究を続けずに起業したのは奥さんのおかげ

大学院生時代はずっと研究をしていて、当時は起業しようとは考えておらず、就活を行なっていたという出澤さん

 

ー なぜ起業しようと思ったんですか?

出澤さん:ジェネラリスト( 広く色々な分野に精通していている人・スペシャリストの対義語)っぽくなった方がいいかなと思っていたからです。学生のときはずっと研究したいというよりも、就職をしたいという思いの方は強かったですね。社会に早く出たいなと。だから就活をしていました。ジェネラリストっぽくなりたかったので、技術職のような理系の人たちが行くような職業ではなく、総合職などを受けていました。ここでも他の人とは違う道を選びたかったのかもしれません。

内定をもらったのは金融系とか総合商社など、文系の人たちが行くような企業ばかりしかも、内定者代表の挨拶まで行なったのに、内定の辞退をだしてしまいました。申し訳ないですね…(笑)

 

ー なぜ内定先のところで挨拶までしたのに、そこを蹴って起業することにしたのでしょうか?

出澤さん:それは、当時付き合ってた彼女(今の奥さん)に本当にそれがしたいの?と言われたことがきっかけです。やっぱり自分の中では起業したい気持ちはあったんですが、彼女と結婚したいと思ってたから、養って行くためにも安定した就職したほうがいいかなって思っていたんですよね。でも彼女には見破られてしまいましたね。うじうじしてるんじゃないよと言われてしまいまして…(笑)それに後押しされて、人生一度きりだし死ぬわけじゃないと思い立って起業することに踏み切ることができました。

 

ー 一度きりの人生だからやりたいことやろうという決断は起業家の精神に通ずるものですよね。そのマインドは、誰かに影響されたのでしょうか?そのルーツを教えてください

出澤さん:親は銀行員だし、僕以外の親戚はみんな文系で企業に勤めています。僕くらいですね、理系で起業しているのは。なんで起業したのかは不思議です。

 

ー そうなんですね(笑)

出澤さん:ただ、なんとなく学生の時から人と同じ人生は嫌だなって思っていました。1つ思い出せるエピソードがあって、大学生のときに文系のサークルに入っていたんですが、そのほとんどの文系のメンバーは遊んでバイトしての繰り返しで、勉強を全然していなかったんです。そういう人たちが社会にでると、上について理系を使うようになるんですよね。僕は朝から晩まで勉強しているのになんで文系の方が上に立つんだって思っていました。今はもう文系・理系の上下関係はほとんどないですが、当時はどこ企業もそれが普通で。そんなのは嫌だって思ったんです。だったら会社作ってしまおう。そうすれば上に立たれることはないだろうって思ったんです。これが起業した理由の一つですね。

 

なまっちゃ
私もサークルに言ってたときは、文系と理系の違いをたくさん感じたな…「理系女子はなぜ少ないのか…理系の女性が少ない理由6つ」を書いている時も出澤さんと同じような気持ちだったのかも

 

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AISing(エイシング)出澤社長には根拠のない自信がある

エイシング

(オフィスでAIの開発に取り組む様子)

 

ー 学生時代を終え、そのまま起業をしましたが、会社を経営していると不安になることはないのでしょうか?

出澤さん:不安はもちろんあります。でも、エイシングを世界的な会社にできる自信はあるんですよね。僕はもともとこだわるとぐわーっとハマってしまう性格でして、その1つにレコード音楽があります。オフィスにレコード機器をおいて、音楽をかけちゃうほど音楽が大好きで、いまでもレコードを集めていますね。あとサックスも最近始めたんですけど、家事終わりにスタジオに練習しに行ったり、プロが泣いて欲しがるようなものを集めてしまったりといったように、ハマると没頭してしまうんです。

 

ー この没頭が、今の会社にもハマったということでしょうか?

出澤さん:そうですね。会社をつくったのも学生時代に研究していたAIのテーマにハマったことがきっかけでした。僕のビジョンを話すと周りの人たちは「いやーそこまでいけるかー」っていうんです。でも僕には成功する未来が見えてるし、自分の中では完結しているんですよね。伝える努力してるけどあまり伝わらなくて難しいなって思っています。

 

ー 自分が思い描いているビジョンを正確に説明するのは難しいもの。部下に自分の想いを伝えて動かすなどの組織づくりは、やはり難しかったんでしょうか?

出澤さん:就職してないので組織の仕組みがいまいちわからないんですよね。今は一人でなんでもやっているんですが、拡大していったときに限界が来ると思っています。かといって、正直今は自分の会社が大きく組織化していくときのイメージができていなくて…0から1は得意だけど1から10は得意じゃないんです。だから、戦略の部分は得意な人に担当してもらっています。やりたいこととやりたくないことは自分の中で明確なので、自分が得意じゃない部分はどんどん振り分けていって、組織づくり・会社づくりをしていきたいと思っています。

なまっちゃ
この没頭力と自分の得意不得意がわかっているって強いなって思った…自分の特徴をすごい理解してるよね。自分取材力がすごい!

 

出澤さんが描くAISing(エイシング)の未来

ー 先ほど出澤さんは「エイシングの未来が見えている」とおっしゃってましたが、その未来とはなんでしょうか?

出澤さん:エイシングは、エッジデバイスにおけるAIの世界的独占を目指しています。まずは時価総額1,000億円になることを目指しています。孫さんがソフトバンクを大きくするときに言っていたように、DBTを超える商品を作り、だれもがその商品を使っている。そんな世界が広がると思っています。実は、すべてのデバイスに搭載することができるAIチップというものが完成していて裏で控えているんです。まだ見せられないですが、これは世界的になれると思っているので、それをラインナップとして広めていってエッジ系AIを独占していきたいと思っています。グローバルを目指していきます。会社としては、今は共同研究のみなのでブランディングの部分については取り組んでいませんが、これからはその部分にも得意な人を取り入れて、会社をスケールさせていこうと思っています。

 

AISing(エイシング)はこれから広がっていくに違いない

 

“エイシング”

 

この会社名を聞いてピントきた人は、この記事を読んでいる人は少ないかもしれません

しかし、数々の賞を受賞し技術力は認められていて、聞いたことがあるような大企業と共同研究をしているというすごい会社なのです

 

出澤さんが、エイシングの未来を語っている時は特に楽しそうで、目が輝いていました

出澤さんの目には、もうDBTを超えるAIチップが世界中に広まっている未来が目の前に広がっていたのかもしれません

 

まだメディアへの露出はしていませんが、これからどんどん広めていく予定だそうです

エイシングがこれからどのような活動をしていくのか楽しみですね

 

お忙しい中、素敵な時間をいただき本当にありがとうございました

 

総務大臣賞を受賞の様子が記事に掲載されています。

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO27904260Z00C18A3XY0000/

NEDOの”AIシステム共同開発支援事業”で弊社開発テーマが採択されデンソー株式会社様と共同開発を行うことになりました。

詳細は下記のリンクからご覧ください

http://www.nedo.go.jp/news/press/AA5_100993.html

http://www.nedo.go.jp/content/100880910.pdf

 

 

 

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