もっとガツガツ働きたいけど、結婚もしたいし…そのあとの子育てもしっかりしたい…
そんなことを思っている女性は多いのではないでしょうか?
今は女性が働くことも当たり前になりつつあり、その一方でライフイベント(結婚・出産)は昔から変わらずあります
そうなってくると、どうしても両立が難しくなりそれに悩む女性が増えてきました
今回は、そんな悩みを持っている人のために、『働く女子と罪悪感:』の著者であり芸人でもある浜田敬子さんが女性のキャリアの歩み方について教えてくださいました
- 転職するときの思考法
- 出版社低迷の時に行った施策
- 地道な仕事に嫌気がさしたときの解決方法
など、20年以上最前線で働いてきた浜田さんだからこそ語れる内容を朝の7時半から90分間てんこ盛りで話していただきました
そんなイベントをレポートとして残しておきたいと思います
目次
浜田敬子さんのプロフィール
(photo by@taity_k)
浜田 敬子さん
BUSINESS INSIDER JAPAN 統括編集長/AERA前編集長
1989年に朝日新聞社に入社し、99年からAERA編集部
記者として女性の生き方や働く職場の問題、また国際ニュースなどを中心に取材し、米同時多発テロやイラク戦争などは現地にて取材をする。
2004年からはAERA副編集長になり、編集長代理を経て編集長に就任
2016年5月より朝日新聞社総合プロデュース室プロデューサーとして、「働く×子育てのこれからを考える」プロジェクト「WORKO!」や「働き方を考える」シンポジウムなどをプロデュースする
2017年4月より世界17カ国に展開するオンライン経済メディアの日本版統括編集長に就任
- 「羽鳥慎一モーニングショー」
- 「サンデーモーニング」
などのコメンテーターや講演なども行う
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もっと堂々と女性が「仕事を好き」と言えるように…
女性が「仕事が好き」って思ってもらいたいと思って本を作った。
女性の働く環境が少しずつ良くなっているとはいえ、まだまだ。能力をもっとのびのびと出せて、仕事を好き!と言える社会をつくっていきたいと思っている。
#朝渋 #働く女子と罪悪感— なまっちゃ (@namatcha_) 2018年12月13日
今回本を出版したのは、日本の女性が働きやすい環境を作りたいと思い、それを広めるために本を書いたんだそうです
堂々と「仕事がスキ!」といえる世の中を作りたい
女性が社会復帰してきたとはいえ、まだまだ大企業では堂々と働くことが難しいです
それを、本を発信していくことで少しずつ変えていくことが本を書いた目的だと浜田さんはおっしゃっていました
副業が転職のハードルを下げてくれる
転職するときに年収が相当下がった。でも副業によって補填できるようになることで、年収がネックにならず転職のハードルが下がった。 #朝渋 #働く女子と罪悪感
— なまっちゃ (@namatcha_) 2018年12月13日
わたしが以前お会いした女性も、報道局の最前線で働いていましたが過労によって体を壊してしまい転職していました
その女性も年収は下がったけど幸福度は上がったと言っていたのを覚えています
年収が下がることを心理的ハードルに感じるひとが多いですが、複業を含めてキャリアのポートフォリオを組んで年収を維持することができます
浜田さんがAERAからBUSINESS INSIDER JAPANに転職したのは50歳
年収が下がっとはいえ、BI統括編集長の仕事や、講演・TVコメンテーターなど仕事の幅を広げることができ楽しく働くことができているそうです
ダウントレイドを止めるにはコストカットすれば言い訳じゃない
【ダウントレイドを止めるために…】
コストカットしろ→新規の顧客がつかみにくくなる。人件費カット→これは最終段階でやりたい。できるだけ人では減らしたくない。
— なまっちゃ (@namatcha_) 2018年12月13日
なんと、電車の中吊り広告って1年間で億単位のコストがかかるんだそうです
だからコストカットの時は真っ先に「あの車内吊り広告を止めろ」と言われました
それができないなら、人件費をカットしろ、と
浜田さん:
やれることは全部やる。そうじゃないと出版業界(特に雑誌)のダウントレンドは止まらない。✓AERAの作り方をゼロから見直す
✓働き方を見直す
✓外部の力を借りる(特別編集長号、ネットメディアとのコラボ)
✓新しい稼ぎ方を考える#働く女子と罪悪感 #朝渋— 筒井智子@マナビ&🍖が大好物 (@jaggyboss) 2018年12月13日
ダウントレイドを食い止めるために、ただのコストカットではなく働く環境や仕組みをやれるだけ変えたのです
浜田さんの当時のお話を聞きましたが、そのガッツはすごいものでした
何人もを説得して、実績をだして信頼を得る…
この繰り返しを地道に行って食い止めることができたそうです
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秋元康さんの「幕の内弁当」から考え方が変わった
【AERAの作り方をゼロから見直す】
秋元康さんに出会ったことで変わった。「幕の内弁当で印象に残ったことがある?」
バランスをとることを重視。雑誌も同じで誰もが満足できるものを作っていた。秋元さんに「ガンと強いものがないと売れないよ」って言われた。
#朝渋 #働く女子と罪悪感— なまっちゃ (@namatcha_) 2018年12月13日
誰が手に取ってもそこそこ満足できるような雑誌を、当時は作っていました
記事のジャンル配分に気を使い、幅広く読めるものをいかに作るかを考えていたのです
でも秋元康さんに「無料のWEB記事がこれだけ増えている中で、記憶に残るようなものを作らないと買ってもらえないよ」と言われて、浜田さんはハッとしました
それをきっかけに、いろんなジャンルではなく大特集を組み、そのテーマについて雑誌の多くのページを割くようにしたのです
特集を組むようになって変わったこと
【特集主義に変えた】
結婚特集だったらそれに対して30ページくらい使うようにした。そうすることで「いきなり出張」ってことをワーキングマザーがしなくてもよくなった。1ヶ月の予定をしっかり立てやすくなる。フットワークが重いというワーママの罪悪感がなくなった。
#朝渋 #働く女子と罪悪感— なまっちゃ (@namatcha_) 2018年12月13日
ワーキングママが一番困るのは、急な出張
だから働き方を自分でコントロールできるようにする仕組みが必要でした
大特集主義に方向転換したことで、急なニュースに振り回されず、1ヶ月ほどかけてじっくり特集取る組めるようになりました
もちろん、大幅に変えることで反発はあったそうです…
【反発があった】
☑︎特集にすると売り上げに波が出た。関係ない人が買わなくなる。
→でも、バズる方がいい。特集だとバックナンバーとして半年くらい書店に置いてもらえるようになる。☑︎基本的に上の考えは変わらない
→同期とか周りを巻き込んで成功体験を積む。
#朝渋 #働く女子と罪悪感— なまっちゃ (@namatcha_) 2018年12月13日
マクドナルドのマーケティングを行っていた足立さんも『マクドナルドをV字回復させた足立光さんの「劇薬」の仕事術がすごい!』で言っていましたね
期間限定商品は売り上げに波があるから消費する
マクドナルドはそれでレギュラーメニューを主力にしたそうですが、雑誌はまたちがいます
いかに、書店においてもらえるかが大事…
結果的に、売り上げは大特集主義にしてからダウントレイドを止めることができました
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女性が管理職をやる醍醐味
【管理職の醍醐味】
1回やってみると面白さがわかる。やる前は不安だけど、やってみると楽しい。☑︎ダイナミックにどんどんアイデアが進む
☑︎部下が育つのが嬉しい— なまっちゃ (@namatcha_) 2018年12月13日
裁量権のある立場になると、ダイナミックに仕事が進むようになると浜田さんは言っていました
自分のやりたいことを部下と一緒に並行で進められることができるようになります
たとえば部下を5人持つと、自分の思ったアイディア5つを同時進行に進めることができるのです
その結果、一人では制約がかかってできなかったことも、部下と一緒にやることで早く結果が出せるようになりました
もう一つの醍醐味は、部下の成長が嬉しくて仕事が楽しくなってくることです
自分の手がけた部下がどんどん一流になり成果を出せるようになっているのを見ると、母親のような気分になるのだとか…
一緒に登っていっている感覚がいいのかもしれませんね
仕事の意味を知ることで、意志が乗る
【原体験は?】
浜田さんの年代は、女性が働き続けることが難しかった。でも自分はスキルも能力もないのに働き続けられて「何でだろう?」って思ってた。「行動の意味」は働く上で重要。これを知らないと仕事に意志が乗らない。
#朝渋 #働く女子と罪悪感— なまっちゃ (@namatcha_) 2018年12月13日
新卒1〜2年目の浜田さんは、上司に言われたことをひたすらにやっていて、自分でやってる仕事の意味がわからなかったそうです
だから仕事に意志が乗らず、いかにサボるかということばかりを考えていたのだとか…
意味を自分なりに見つけていかないと、長時間労働の環境に心が折れてしまいます
がむしゃらに仕事をしてもいいですが、そのときは自分のやっている仕事が会社全体のどこに位置していて、どんな役割を担っているのか意識して働くことが大事だと浜田さんは言っていました
時短じゃなくて定時に帰れるようにする
10歳くらい年齢が離れると価値観が全く違う。部下に「浜田さんみたいに働けない、親の人生を変えてまで仕事に打ち込めないと思っている」と言われた。
価値観が変わるのは当たり前だから気持ちを一致させる。時短じゃなくて定時に帰れるようにする。B級扱いにしない。
#朝渋 #働く女子と罪悪感— なまっちゃ (@namatcha_) 2018年12月13日
浜田さんは女性が働きやすいようにするために、子供がいる女性社員たちに時短勤務を提案しました
でも、彼女らからは「定時で帰れるなら時短じゃなくていい」と言われたんだそうです
時短で帰る女性は、16時退社し18時のお迎えまでスタバなどで時間をつぶして資格の勉強をしているのだとか…
だからほんとは定時でいいんだけど、時短を止めると残業や定時を超える会議を入れられてしまうから時短にしているのです
定時に絶対に帰れる会社にする
それが必要なことだったのだと、そのときに浜田さんは気づいたそうです
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上司から過剰配慮と時間評価を受けたら?
【過剰配慮と時間評価を受けたら?】
しっかりと上司と一対一と話した方がいい。できない時は何でできないのか理由を伝える。言わないと不信感の連鎖になってしまう。手を上げ続けることがすごい大事。こうやれば仕事ができると口に出すこと。
#朝渋 #働く女子と罪悪感— なまっちゃ (@namatcha_) 2018年12月13日
お互いに原因を分解できるように、曖昧に言うのではなく、具体的に思っていることをコミュニケーションを取らないといけません
恋愛と同じで、「言わなくてもわかるでしょ!」ではダメなんですね…笑
上司も本人も、モヤモヤを抱えずに、考えている事を率直に伝えるのが大切です
仕事って地道なことばかり、田んぼを耕すみたいだ
【仕事って田んぼを耕すみたいだ】
仕事って地味なことばかり。それを毎日繰りかえす中で光が見つけることができる。地味な中にヒントがあるから。
つまらない…って思っていてもその中にヒントがあるから、苦労している部分を変えることによって何かが生まれる。
#朝渋 #働く女子と罪悪感— なまっちゃ (@namatcha_) 2018年12月13日
人の話を聞いていると華やかに見えて、自分の仕事が地味に見えてくることってありませんか?
わたしも、こうやって著者イベントを聞いていると自分の仕事の小ささに悲しくなることがあります…
でも、それで悲しくなるのは違うってことを浜田さんの話を聞いて思いました
みんなが見せているのは華やかな部分だけ
だれもが地道なことも、たくさんしてきているのです
日々の仕事がつまらない、この延長には何もないと思っているかもしれない
だけど、その地味な作業の中にイノベーションのヒントがある
と浜田さんは力強く言っていました
20代で生き急いでいる人が多すぎる
【みんな生き急いでる】
20歳で何者かにならなきゃいけない…って思っている人が多すぎ。仕事ってだいたい計画通りに行かない。もう少し心に余裕持って欲しい。偶然性に楽しんだり、それに合わせた柔軟性をもつこと。自分が思っている以上に時代は変わっていく。
#朝渋 #働く女子と罪悪感— なまっちゃ (@namatcha_) 2018年12月13日
25歳までに何者かにならなければ…
確かにわたしもそう思って、今をがむしゃらに生きています
実際に20代でやったことが30代の分かれ目になると、いろんな大人たちに言われることが多いです
でも、浜田さんはそんなに生き急ぐ必要はないと言います
何者かにならなきゃと急いで土台ができないまま、家を建ててもすぐに壊れてしまいます
自分が何者かになるということにこだわりすぎず、時代の波にどうやって乗っていけるか、それに対してどうバランスを取れるか…
これを考えながらキャリアを作っていった方がいいのです
「未来を分解して考える」浜田さんのエネルギーな言葉に心を動かされた
キャリアとか仕事のことで不安になることもあるけど、それを漠然に考えていると大きくなってしまう。
だから分解して考える。自分の不安がどこから来ているのか知ること。
そして誰かと壁打ちすることがすごい大事で、それだけで気持ちが軽くなって前進できる。
#朝渋 #働く女子と罪悪感— なまっちゃ (@namatcha_) 2018年12月13日
女性に限らず、数年後自分がどうなっているのか不安に思っている人は多いのではないでしょうか
でも、今回の浜田さんの言葉で、遠い未来を見すぎずにもっと近場を見て不安要素を少しずつ取り除くことが大事なんだということがわかりました
地道なことをコツコツと
夢をみてもいいけど、しっかりと分解して今やるべきことを考える
遠くを見つつも足元も視野に入れて自分の人生を歩んでいこうと思えるイベントでした
浜田さん、朝早くから素敵なお話をありがとうございました