15年後には仕事の49%が消滅する
ニュースや本、様々な場所でこの言葉を聞いたことがあるんじゃないでしょうか?
AIとは人工知能(Artificial Intelligence)のことで、囲碁AIの「アルファ碁」が韓国のプロ棋士・李世ドル氏に勝ったことで、世界を騒がせていました
AIはデータを学習すれば、それと似たような凡例があった時に推測で行動することができます
だから、単純労働などはすぐにAIに取って代わるだろうというのがメディアの主張です
しかし、本当にAIは人間の仕事をとるのでしょうか?
今回は、そんな疑問について徹底検証している『「AIで仕事がなくなる」論のウソ』の著者・海老原嗣生さんが朝渋著者イベントのゲストとして、AIをテーマにお話をしていただきました
- AIで仕事がなくなると思っている人
- 自分の仕事がAIに取られそうで不安な人
は、ぜひこの記事を読んで海老原さんの考え方を学んで、これからの働き方に対して参考になれば嬉しいです
目次
情報リテラシーがある人ほど常識に染まる
(photo by @takumiYANO_ )
LGBTは個性であって、ロリコンはなんでいけないのか?牛や豚を食べているのに、犬を食べるのはなぜだめなのか?
日本の大多数が昔からある常識に基づいて行動してるから。個人の好き嫌いで常識に染まっていってしまっている。
#朝渋 #AIと雇用— なまっちゃ (@namatcha_) 2018年7月22日
みなさんは、これについてどう思いますか?
「ロリコンはだめ」「犬は食べちゃだめ」そういった生理的な嫌悪感から、国民全般としての意識があるために、今までになかったルールを作ってしまっています
常識の中だけで生きている人は、犬は常識に反するから食べないといって深く考えずに行動しているのです
このような思考は、情報リテラシーがあって感度の鋭い人ほど、新しい常識に染まるという海老原さん
「AIで仕事がなくなる」と世間を騒がせた内容も、感度が高い人たちが、いち早く論文やら新聞やらメディアやらを読んで信じてしまう
そして自分の頭で考えずに「さあどうしよう…とりあえず仕事がんばらなきゃ」ってなってしまう
無駄な意識高い系になってしまうのです
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複業解禁を推進されてバイトをする人たち
複業解禁って推進してるんだけど、みんな探すのはアルバイト。自分の時間を切り売りし始める。それだったら複業しない方がマシ。時間切り売り型の複業はするべきじゃない。複業は成長するためにやるんだから、そうじゃないなら辞めた方がいい。 #朝渋 #AIと雇用
— なまっちゃ (@namatcha_) 2018年7月22日
目的がどこにあるのかをしっかりわかってないと、アルバイトは自分の時間を切り売りしていることになってしまいます
自分を成長させる働き方をしないなら、複業でアルバイトをするんじゃなくて本業に力を入れた方がいいと、今回ファシリテータを務めていた西村(@souta6954 )さんは言っていました
たとえば、土日にスターバックスでアルバイトする!となった時は
「収入を少しでも稼ぐため」ではなくて「接客やお客さんのニーズを汲み取れるようになるため」
のように、目的をしっかりしておく必要があるのです
AIが入ったことによって英会話が消える!?
AIが入ったことによって1年でGoogle翻訳が劇的に変わった。2020年には話したことが全て自動翻訳できるようになる。じゃあなんで英会話を勉強するの?英語ができた上で表現をどうするかが大事になってくる。 #朝渋 #AIと雇用
— なまっちゃ (@namatcha_) 2018年7月22日
2025年にはビジネス英語はほぼできると言われてるらしいです
だから今やってる英会話はほとんど必要なくなると海老原さんは言っていました
だけど、わたしは英会話はまだまだ必要だと思っています
やっぱり機械を通した会話は相手とコミュニケーションをとるのに隔たりになるし、気持ちが伝わりにくくなるからです
会話をするなら自分の言葉でコミュニケーションをとりたい
どこまで進化するかわかりませんが、2025年までには英語は習得しておきたいなって思います
単純作業ほどAIに仕事は取られない
AI推進企業も、本音ではAIが仕事を奪うことは難しいんだよって言う。単純作業などの仕事残る、AIにはとられない。それはフィジカルなものはAIはメカ的なものがないとできないから。AIはバーチャルな中でしか作業できない。 #朝渋 #AIと雇用
— なまっちゃ (@namatcha_) 2018年7月22日
AIはコンピューターの中でしか動けないので、メカトロニクスがないと人間がやっている仕事をとることができませんよね
たとえば、パン屋のレジ係をAIがやるとしたら、計算や値付けはできても、梱包や商品補充、清掃はメカがなければできない
やるなら、その行程ごとにAIとメカをくっつけなければいけません
また、1つの行程が更新された(たとえば新商品のパンが入ってきた)ら、人間はそこだけをうまい具合に動きを変えて、ほかの動きにもすぐに対応させることができます
しかし、AIとメカではまだすぐはできません
人間は1つのことが進化したら柔軟に対応できるけど、AIとメカではできない。AIとメカトロで複数の仕事をくっつけることはできない。メカトロ1つで色々なことができるようになるのは、まだまだ先のこと。 #朝渋 #AIと雇用
— なまっちゃ (@namatcha_) 2018年7月22日
AIとメカだと1つのところが進化すると、他も全部進化させて全行程を繋げなきゃいけないのです
人間は7〜8つの仕事を1人でやることができるので、コストや見栄え的な部分でいうと、AIでなくて人間を企業は選びますよね
機械と機械の間の仕事はまだまだ人間がやらなきゃいけない
ロボティクスがアンドロイドにならない限り、単純作業のような仕事でも、複数の行程すべてを取って代わることはないというのが海老原さんの主張です
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AIに仕事を取られるのは知的熟練業務の方
【AIでなくなる仕事は知的熟練業務】
司法書士、弁理士、税理士、会計士など…知的熟練が必要な事務処理は必要なくなる。会計における例外パターンをディープラーニングしていくと勝手に育って解決していくようになる。#朝渋 #AIと雇用— たかちか (@hidechika63) 2018年7月22日
本当になくなるのは知的熟練労働。頭だけ判断しているものはコンピュータにとって代わることができる。キャリアが上になるほうが取られる。事務作業で他の人に気を使ったり、怒られたりとかはAIができないよね。
#朝渋 #AIと雇用— なまっちゃ (@namatcha_) 2018年7月22日
これ…びっくりですよね
なくなるのは知的労働で、なくならないのは単純労働
今まで本やメディアで言ってきたこととは正反対のことを海老原さんは言っています
頭の中で済む仕事やルールがある仕事は、ディープラーニングで学びAIで置き換えやすいのです
物理的作業のような一番下っ端の仕事は一番つらいものですが、仕事は残るだろうというのが海老原さんの主張です
逃げのキャリアはAIにつぶされる
逃げのキャリアとは、今の現状の仕事から逃れるために他の仕事に移ることをいいます
「成長するためにXXXをやる」で選んだ仕事は残るが、「YYYがやりたくないからこれをやる」という理由で選んだ仕事は潰されるというのです
それはなぜか…?
逃げのキャリアは、成長というよりもむしろ退化する方に逃げ込んでいるため頭でしか考えなくなります
そうすると先ほど言ったように、頭の中だけの知的業務はすぐにAIに取って代わってしまうのです
本気で熱く考えて成長したいと想い、新しい付加価値を作ろうという人はAIは学習できないし真似できません
新しい形を生み出そうとしている人たちは仕事なくならないんです
だから、逃げのキャリアの方がAIに潰されてしまうのです
AIが人間らしさを取り戻すきっかけになる
AIがどんどん進行すると、1つの行程をAIとメカがやりだすので人間はそのメカとメカの間の仕事をするようになっていきます
それって、すごいつまらないことだと思いませんか?
メカの穴埋めをひたすら人間がやるんです
つまりAIによって、今やってる仕事は手段だってことに気づくそうです
そうして、それを実感した人間は働くを本気で考えるようになります
働く目的はなんだろう?実際に何がやりたいの??
AIが1つずつ仕事を代わりにやっていくことで、人間はどんどん人間らしく熱く考え、切磋琢磨することを働く目的にしなければいけないと気づき始めるんですね
全ては手段。これからは目的思考の生き方が必須になる。AIが普及することで、本当に働くことの意味を問われる時代が来る。#朝渋 #AIと雇用
— KAMIYAMA, Miki (@hiyokapi) 2018年7月22日
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価値観が縦から横に並ぶ
価値観は縦に並んでいるものじゃない、横に並んでいるもの。自分なりのものさしを持っていて、自分が一番いいと思うものに価値観をもちなさい。無印がその象徴。AIによって本当の意味で職業の縦がなくなる。 #朝渋 #AIと雇用
— なまっちゃ (@namatcha_) 2018年7月22日
本当にえらいものは何なのか…それがAIによってわかってくるようになります
座っているだけの東大卒エリート司法書士よりも、0からラーメン屋を作り人気店にした店主のおじちゃんの方がえらいですよね
そういう風に、今まで縦に見ていた価値観がAIで崩れていくのです
だから、人間はチャレンジし続けなきゃいけない、1つやったらやりきらなきゃいけない
AIが、本当の意味での働き方改革してくれると海老原さんは言っていました
1つのことを突き詰める偏愛を大事にすることは、モチベーション革命の文中でも言っていましたね
詳しいことは、こちらの記事をごらんください
AIが出てきてもなくならない人材不足問題
AIが仕事を取っていけば、人材不足が免れる
メディアは仕事がなくなることと同時に、このようにも言ってます
でも本当にそうなのか?と海老原さんは疑問に思っていました
AIによって仕事が効率化ができれば、売り上げはもちろん上がり続けます
さらに熟練の人を雇わなくていいから人件費は下がる
でも、7〜8個の仕事のうち1つしかAIによって仕事はなくならないから、結局人は必要になってしまいます
少子高齢化は続くし仕事は減らないしで、人材不足問題は解決することがないのです
AIが進むことで儲けは上がるけど、人材不足はなくならない。それはAIができる仕事は一つだから。企業は人の取り合いになって給与も上がる。出世しなくてもよくなる。 #朝渋 #AIと雇用
— なまっちゃ (@namatcha_) 2018年7月22日
一生出世しないけど一生安泰
人材不足はなくならないから、給与は上がる
給与は上がるけど、難しい仕事はAIがやってくれるから簡単な隙間労働しかなくなる
こうなったときに人生に何になるんだろう?と人々は考え始めるのではないでしょうか?
AIが出てくることで、一生出世しないけど一生安泰くらいの年収を得ることができる。昇給しなくてもいいや、それで休みが取れて幸せならいいという価値観が生まれてくる。現在それが認められるのが欧州。日本はそれが認められる世の中になってないから、幸せとは捉えられない。 #朝渋 #AIと雇用
— なまっちゃ (@namatcha_) 2018年7月22日
欧州は、仕事が基本免許制なので自由に動くことができません
営業は営業だけ、エンジニアはエンジニアだけ
ある意味その資格の中で守られていますが、隣にも横にも上下いかけない、籠の鳥状態なのが欧州の社会です
給料は上がらないけれど、残業なし、休み取り放題、それが幸せだと欧州の人たちは思っています
今の日本人だったら、出世もない、働く喜びがないことを好まないでしょう
日本の仕事に対する考え方は「自由で楽チンで、でも出世して給与も上がって」っていうものしかない。受け身でしかない。働き方改革って言っても、日本人の心の中に「働き方はこれ」っていうものがある。 #朝渋 #AIと雇用
— なまっちゃ (@namatcha_) 2018年7月22日
でもAIが社会に入ってくることで、欧州ほどではないですが欧州に近い世界になるでしょう
AIが知的熟練業務のような難しい仕事はやってくれるから、ずっと下っ端で出世する必要がなくなります
しかも簡単な業務ばかりなのでどんな業務をだれでもできるようになるんです
出世することなく複数の仕事を簡単にやれる、そして幸せになれる
あなたは一生自由だよ楽だよ、そしてどこでもいけるよ
これがAIが登場してくれることで見せてくれる将来の働き方なんだそうです
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AIが登場することで新卒採用はどうなるのか?
その問いに対する海老原さんの答えは「新卒採用は無くならない」でした
中途の方がスキルもありそうだし経験もあるしで採用しやすそうな気がしますよね
なのになぜ新卒採用をするのか?
それは、入れるレベルの人が中途採用にいないからだと海老原さん言っていました
優秀な人は転職というコストをかけなくても出世できるから、そもそも仕事をやめないのです
アメリカはイス取りゲームだけど、日本はイスが勝手に上がってく感じ
企業側からしたら、競合から能力のある人を中途採用として取ってくるよりも、新卒から採って教育してあげていく方が楽なんですよね
誰がやめても新卒を一人とって育てればいい
新卒の方が採用するの簡単だから、新卒採用をし続けるそうです
AIは怖くない…今やっている仕事は手段?目的?
海老原さんが最後にメッセージを言ってくれました
AIが入ってくると「仕事」は何になるのか?
「仕事=人生の目的」って日本は考えすぎている。仕事をしてどうしたいのか?資格をとってどうしたいのか?そのあとの目的の方まで考えた方がいい。#朝渋 #AIと雇用
— なまっちゃ (@namatcha_) 2018年7月22日
今やろうとしてることは手段なの?目的なの?ってことを考えて欲しい。目的を考えないで得た仕事はなくなっていくから。自分の目的はなんなのかしっかり考えて欲しい。 #朝渋 #AIと雇用
— なまっちゃ (@namatcha_) 2018年7月22日
仕事に熱中してると、どうしても今の仕事を何のためにやっているのかがわからなくなります
目の前のことからやっていくことは大事ですが、一度立ち止まって
「今自分がやっていることは、何の目的のためにやっているのか」
を自分に問いただしてみてください
またそれをきっかけに、将来的に9割の仕事は機械に置き換えられるとメディアで言われているAIは、どのように自分の仕事に影響を及ぼす可能性があるのか、ぜひ考えてみてください
AIと仕事についての海老原さんの考えはこの本にぎゅっと詰まっています
- AIで仕事がなくなると思っている
- 自分の仕事がAIに取られそうで不安
に当てはまる人は読むことをおすすめします!
海老原さんの他の本も本質をついていて、とても面白い内容になっています
ぜひ、読んでみてください
人生のためになるイベントレポはこちらもご覧ください
『組織にいながら自由に働く』なんてできるの?!仲山進也さんが自由について語る